2023-01-01から1年間の記事一覧

凍ったものをどうするか

春、山の上に引っ越してきて新しい同僚のかたがたと音楽の話をしているときによく羊文学の名前が挙がった。春はまったく羊文学を聴いていなくて、そのとき仲間内で人気が高かったのは「光るとき」という曲だったが、頭に曲名を登録するだけでまったく関心が…

まえがきはあとがき

ここさいきんの日記(の多くはすでに現在非公開にしてしまったが)で何度か「金木犀の夜」という歌の話を書いていた。過去の日付のなかで、どんなふうに好きかそのうち書きたいと言っていて、町の金木犀もおそらくほとんど散ってしまったし、それを書いて、…

まるで泣いてるのと同じ

音楽を聴きながら日記を書こうと思ってSpotifyを開いたら「あの夏」という噴飯物のタイトルを冠したプレイリストが出てきて、しかもそこには一曲も登録されていないという点が面白いところだ。そういう日常の出来事が架空の話の種になったりする。誰かが「あ…

天文学的七月

とある人が「人間って学生時代にできなかったことに執着するらしいよ」と言っていた、それをまた別の人に伝えるとき私は「人間って二十代のころできなかったことに執着するらしいよ」と自分で内容を拡大して言っていてなんだかおもしろかった、できなかった…

学年はないけど春

ブログを始めたのは届けるためだった。提出するため。太田靖久さんの『ののの』の感想が夏休みの宿題のようで、わかしょ文庫さんの『うろん紀行』が冬休みの宿題のようで、友田とんさんの『『百年の孤独』を代わりに読む』の感想が春休みの宿題のようだった…

あの補習くらいのlabor (2023年1月)

私が生活費を得るためにしている仕事は起きる時間や家に帰る時間が毎日ばらばらで、金曜日はいつも早い時間にお酒を飲みに行き、お店に人が集まるころにはお会計をし、週末の浮足立ってくる街をあとにする。でも今日はたまたま家にいるので店に行くかわりに…

館の犬

小説作品である。